吉本興業のお笑い養成所 大阪NSCで学んだ3つのこと
2018/07/13
みなさん、こんにちわ。
世界を旅するノマドブロガー、かつお(@katsuyamamoto)です。
さて、プロフィールにもある通り、実はわたくし2007年〜2010年までお笑い芸人になるべく、研鑽の日々を送っていました。
大阪吉本興業が誇る数々の芸人さんを輩出してきた、大阪NSC30期生として1年間ネタ見せや吉本道場などの舞台を踏みつつ、卒業後はオーディションを受けながら、他の芸人さんたちとシノギを削っていたのです。
結論から言うと、コンビを解散してからは自分のビジネスを優先させるために緩やかにフェードアウトしたわけですが、それでも多くの学びや気付きがあったので、今日はそれについてです。
何かの参考になれば幸いです。
目次
そもそも吉本興業が主催するNSCとは?
NSC=国家安全保障会議、と奇しくも同語でありますが、その意味するところはおよそ真逆に近いものであります。
これまで数多くの芸人を輩出してきた吉本興業が、日本中のお笑い芸人になりたい人間を集め養成する虎ノ門=NSC(NEW STAR CREATION)なのであります。
まあ建前上はそうなっておりますが、要するに夢を持つ芸人志望の若者を最初から囲っておき、芽のある人間だけを刈り取るという恐ろしいシステムです。
しかも99%は養分になるであろう脱落者からは、入学金と年間授業料を合わせて40万円以上徴収する、極めて合理的な集金システムともなっており、夏までに半分が脱落するのが現状です。
(この辺の吉本興業のえげつないビジネスモデルについては、圧力がなければ別で書く予定であります)
NSCで徹底的に叩き込まれる3つの教え
さて、そんなマフィアもドン引きするようなガメツさのNSCですが、養成所時代に徹底的に叩き込まれたことが3つあるんですよね。
これらは今でも役に立っている教えだったりします。
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挨拶をきちんとすること
なんとなく噂は聞いてましたが、こういった業界の挨拶は何時であっても「お早うございます」なんですよね。
ま、それはいいとして。
とにかくこの挨拶がない人に対しては超厳しいです。
挨拶って、自分ではしたつもりでも向こうが「されてない」レベルの挨拶ってあるじゃないですか。
もちろん、そんなレベルの挨拶は一蹴されます。
ある日のネタ見せの授業で、うちのクラス(A~Jクラスまである)に講師の先生が全く来られなかったんですよね。
で、チューター役の先輩がアナウンスするには「このクラスの誰誰が、なんばで先生とすれ違ったとき挨拶をしなかった」ことに対して激怒しているとのこと。
これ、マジですよ。
結局その日にその先生は来ず、後日どうなったかは知りませんが、なんばを歩くときも常に緊張していたのを覚えてます。
でも、今になってようやくわかるんですよね。
なにかおもしろいコンテンツを作るということは、1人ではできないこと。
おもしろいことを考えても、それを表現するため、伝えるために多くの人たちが陰で動くこと。
とかくタレントさんは1人でやっている錯覚に陥りがちなので、そうやって現場の人や裏方さんにまできちんと挨拶をすることが、次の仕事につながっていく。
これって、何もお笑いの世界のことだけじゃないんですよね。
まずは挨拶をすること。
小生30歳を超えていましたが、それでも一回り下の先輩の女芸人さんに「挨拶しろよ」と怒られたことが何度もあり、恥ずかしい限りです。。。
絶対にトチらない(遅刻しない)こと
もう一つ、他の業界と比べても恐らく基準が厳しいのが時間の遵守についてです。
この世界では現場に遅刻する=トチる、と言い、若手が絶対にやってはいけないことと叩き込まれます。
ぼくはNSCに入るまで、自分でビジネスでそれなりのキャッシュフローを身に付けてから入ったので、そこに関しては「自分は大丈夫だろう」というある種の自惚れに近いものがあったんですよね。
そんなある日の授業のこと。
授業開始の10分前に教室に入るとき、入り口で立っていた20歳の先輩女芸人(超おデブ)から言われた衝撃の一言。
先輩女芸人(超おデブ):「遅い!お前遅刻やぞ!?」
.............。
いやいやいやいや、10分前ですよ!!
と思ったのだが、これがNSCの基準なのです。
そう、10分前は遅刻!
間に合っているのではありません、遅刻なのです。
しかしこの基準、今は実生活でもとても役立っており、人と待ち合わせる時は大体15分前に行く習慣がついたのであります。
この世界では芸歴で先輩後輩が決まり、年上であろうと先輩には絶対敬語であること
これ、頭でわかっている以上にそういう世界でした。
もちろん心得ていたのですが、もう年齢とかは全く関係のない世界。
当時32歳だった僕から見れば、先輩といえどもみんな20代前半の若者たちなわけです。
敬語は当たり前としても、イジられたりタバコをパシったり、ちょっと想像以上の上下関係でした。
ちなみにぼくはタバコを吸わない(正確に言うとやめた)のですが、タスポ作りましたからね。。。
もちろん、年下でも先輩は先輩なので、年上の後輩の前でもカッコつけてくれます。
一度先輩(もちろん年下)に
先輩:かつお、ジュース買ってきて。で、これお前の分もね(と、240円を渡される)
ぼく:あ、僕は大丈夫です
先輩:それは俺が恥をかくから、ありがとうございますって言うところやろ!
と注意されたりもしました。
で、こういうの、きらいじゃないんですよね。
だって、年齢関係なく結果出している人に頭を下げるのってチャレンジしている証拠じゃないですか。
でも、プライドが高い人はちょっとむずかしいのかもしれません。
実社会に出て考えてみれば、そんな儒教の影響丸出しの学校生活での上下関係、典型的な言葉は「学年は一緒」のような概念は、ほとんど意味がないんです。
ある程度頭でわかっていても、NSCにいったことによって強烈に理解できました。
まとめ
というわけで、大まかではありますが、ぼくがNSCに通って教えてもらったことについて、でした。
最近テレビを見ていて、あの頃シノギを削った同期が普通にテレビに出ているのを見て、とても感慨深い気持ちになります。
もし、本当にNSC入を考えている、という人は以下のリンクからnoteを参考にしてみてください。
もう少し詳しく、1年間を通してのスケジュールや授業内容、相方探しからオーディションまで詳しく書いたつもりです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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